2011/10/30

黒田勝弘 元慰安婦は独立有功者なみ



これまで産経新聞紙上で繰り返してきた黒田記者の主張であるが、元慰安婦が「独立有功者」並に扱われている、支援団体が慰安婦を押し立てた反日運動を内外で展開しているという分析は正しいと思う。善意でこの運動を支援している日本人は多い。なぜこれくらいの事が分からないのか、と思うが、たぶんそれは韓国でも現場は「可哀想なハルモニの為」「韓日の不幸な歴史の精算の為」にやっている人が多いからだろう。そういう人々と接触した一部の日本人は同情して彼らと共闘するようになる。しかし運動の本質や主導者たちの本音は・・・。

独立有功者並に扱われている元慰安婦に「回復されるべき名誉」などあるのだろうか?


韓国にとって最大の反日テーマとなっている慰安婦問題。いまや彼女たちは独立の功労者のような扱いになっているという。産経新聞ソウル支局長の黒田勝弘氏がレポートする。
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韓国では今でも、日本統治時代の昔、抗日独立運動など日本の支配に抵抗した経歴のある人を「独立有功者」として顕彰している。これを決めるのは「国家報勲処」という政府機関で、指定された人には国から手当など褒賞があり、亡くなると顔写真付で必ず死亡記事が出る。

ところが近年、戦時中に日本軍相手の慰安婦をしたことがあると、政府に届けている元慰安婦の老女たちも似たような処遇を受けている。政府が生活支援をしているほか、亡くなると必ず顔写真付で経歴を紹介した死亡記事も出る

死亡記事は政府がやっているのではなく、支援団体からマスコミに連絡が行くからだ。マスコミもそれを受けて律儀に伝える。だから元慰安婦の老女たちは、支援団体とマスコミによって今や「独立有功者」並みになってしまったのだ。

ただ、皮肉に考えれば彼女らだって「独立有功者」かもしれない。慰安婦問題は近年、韓国にとって最大の反日テーマになっているからだ。

「チョンデヒョプ(挺対協=挺身隊問題対策協議会)」を先頭にする支援団体は、彼女らを押し立てた反日運動を内外で展開してきた。1990年代以来、毎週、ソウルの日本大使館前での「水曜デモ」はこの年末で1000回を数えるという。この反日の組織力と執拗さはすごい!

NEWSポストセブン 2011.10.27
(SAPIO2011年11月16日号)