2017/02/26

「彼女らは米軍の慰安婦だった」韓国裁判所が指摘とNYT


先月の話だが、韓国の裁判所が日本軍の慰安婦になぞらえ米軍の基地村売春婦について韓国政府を批難し、一部損害賠償を命じたとニューヨーク・タイムズが報じた。もちろんこれには、基地村売春婦と日本軍慰安婦(性奴隷)は別物だという記者(CHOE SANG-HUN)の揺るぎなき確信が前提にあるのだろう。その証拠に、この記事を書いた記者は5日後の別の記事の中で「一部の日本の右翼政治家は、慰安婦は単なる売春婦だと言って韓国人を怒らせて来た」と書いているのに、この記事では自ら基地村女性を何度も「元売春婦」と呼んでいる。それを本人はオカシイと感じていない。

実際は、この記事の中にも出ているように、当時の韓国の新聞や国会はこうした女性を「慰安婦」と呼んでいたのである。つまり日本兵を相手にしたのも米兵を相手にしたのも同じだというのが、当時の韓国の常識だったのである。基地村売春婦の中には職業紹介所に騙されたり、借金漬けだったり、あるいは逆に生活の為にその道に入った者もいたというのだったら、「日本軍慰安婦問題」同様「米軍慰安婦問題」も存在するではないかと日本人は思うのだが、ニューヨーク・タイムズの記者にはピンと来ない。なぜなら彼は、日本軍慰安婦を「(日本の)兵士たちが性サービスを強制した朝鮮人他の売春婦女性」と思い込んでいるから・・・。

韓国政府は法に反してアメリカ兵に奉仕する売春婦を持っていた。裁判所が指摘

金曜日、画期的な判決の中で、韓国の裁判所は1960年代と70年代に、アメリカ兵に奉仕する売春婦を拘禁し強制的に性病治療を受けさせたとことで、政府が法を犯したと述べた。

何十人(ダース)もの元売春婦が、韓国政府が基地村におけるgijichonと呼ばれる売春の巨大ネットワークを運営する事に関与したことを認めるよう圧力をかける為に、訴訟を起こした。gijichonでは貧しい韓国人女性がアメリカ軍が頻繁に出入りするバーや売春宿で働いていた。

ソウル中央地方裁判所の三人の裁判官による判決で、女性たちは望んだ(韓国政府による)告白も謝罪も勝ち取ることは出来なかった。

それでも判決は勝利だった。初めて裁判所が政府が不法にgijichonの売春婦を性病の治療の為に強制的に拘禁したと述べ、肉体的精神的被害について57人の原告に各4240ドル相当の賠償金の支払いを命じた。

拘禁と強制治療についてジェオン裁判官は、拘禁と強制治療について「あってはならず、そして二度と繰り返されてはならない人権侵害だった」と、三人の裁判官を代表して述べた。

ジェオン判事は、売春婦たちは「アメリカ軍の慰安婦だった」と、第二次大戦中に自国(日本軍)の兵士たちが性サービスを強制した朝鮮人他の売春婦女性に対して日本人が用いて来たのと同じ婉曲表現を使った。

原告たちも、韓国が日本に対し過去の過ちを責めながら、外国の兵士たちに韓国人売春婦との接触を保証する役割を担った事について認めないのは偽善だと、(日本軍慰安婦との比較)を後押ししながら賠償を迫った。

「あの人たちは私達たちがgijichonに自分から赴いたという。だけど、私たちは職業紹介所に騙され、ポン引きに借金で縛られていた」原告の一人、62歳のパク・ヨンジャは金曜日の判決の後、そう語った。「私はまだ十代だった。休みもなく、毎日5人のアメリカ兵を相手させられた。逃げたら捕まって殴られ、借金を増やされた」。

「私たちを代弁してくれる人はいなかった。私達は国から見捨てられたんです」

訴訟における韓国政府の代表である法務省は、金曜日の判決に直ぐには反応を示さなかった。

1950年から53年にかけての朝鮮戦争の後の貧しい時代、韓国では基地村の売春婦が稼いだドルは貴重な国際通貨だった。元売春婦たちは、政府の役人たちが彼女たちを「愛国者」と呼び、もっと稼ぐよう促したと証言した。

同時に、女性たちによれば、衛生当局は性病検査で陽性になった売春婦を摘発した。女性らの身を心配してではなく、アメリカ兵を守る為に。当時の新聞記事と国会の文書は売春婦たちを「慰安婦」と呼んでいた。裁判所は、金曜日、一部の女性は基地(村)に人身売買によって売られ来、他の者は生活の為に自ら売春を選んだようだと述べた。

この問題を調査した学者たちによると、韓国政府が北朝鮮から守ってくれる為に駐留していたアメリカ軍が出て行くことを恐れたのが、理由の一つだという。

この学者たちは、兵士たちの間に性病が広がるのを最小限に抑える為に、アメリカ軍が性売買を管理することに関わるようになったと言っている。ソウルのアメリカ軍司令部は、売春も人身売買も容赦しないし、支援もしないと言う。

韓国政府は基地村での関与を正式に認めたこともなければ、そこでの虐待について責任を取ったこともない。女性たちは何十年もの間沈黙を守った。アメリカとの同盟に有害とも見なせる問題について、1980年代の終わりまで韓国を支配した軍事政権が沈黙を強いたのも原因だ。

更に、韓国社会は特に外国の兵隊相手の売春婦に特別ネガティブな印象を持っている。韓国では売春は今も昔も一貫して違法だった。

しかしながら、2014年に120人以上の元売春婦が、拘禁と強制治療について賠償と政府による謝罪を求めて訴訟を起こした。金曜日に賠償を勝ち取ったのは原告のうち57人だけだった。なぜなら、他の者は不法に拘禁されたという証拠が十分でないと裁判所が述べたからだ。

慰安婦の弁護士であるキム・ジンは、金曜の評決は、基地村の女性が違法な治療を受けさせられた事が初めて公式に認められた点で画期的だったと述べた。しかし、キム氏は、女性たちは公式謝罪とより多くの賠償を求めて控訴すると述べた。政府が基地村を作り運用したことを認定する為にも。

「私たちはたった500万ウォンの為にこんな事をやっているんじゃない」女性たちが受け取る賠償金について、匿名希望の女性の一人が法廷の外で怒鳴った。「あの人たちは私たちに出来るだけドルを稼げと言った。今になって私たちに黙ってろと思ってる」

女性たちの弁護士、シン・ヨンスクは、裁判所が元売春婦たちについて「慰安婦」という言葉を使ったことを歓迎した。

何十年に渡って、韓国のアメリカ軍基地の周りにはバーや売春宿が立ち並んでいた。しかし、韓国政府が過去いかに深く基地村の性売買にかかわっていたか、殆どの韓国人は知らないと訴訟に加わった元売春婦たちは言う。

彼女たちによると、政府は彼女たちがより効率的に自分たちを売り込む為の基礎英語とエチケットの教室のスポンサーだっただけではなく、アメリカの憲兵隊と韓国の役人は性病を撒き散らしていると思われる女性を探して、定期的にクラブの手入れを行っていた。

警察は彼女たちを窓に鉄格子の入ったいわゆるモンキーハウスに拘禁したと、彼女たちは付け加えた。そこで女性たちは完治するまで強制的に治療を受けさせられたと言う。

「あの人たちは性病の治療をするだけで、病気で死にかけていても医者もよこさなかった」とパク氏は言う。「私たちの為に性病を治療したのではなく、アメリカ兵の為に治療していたのは明白だ」。

South Korea Illegally Held Prostitutes Who Catered to G.I.s Decades Ago, Court Says

2017/02/19

ゲバ文字で釜山慰安婦像に許しを請う日本人


「一人の日本人として謝罪します」
山本夫妻(妻)

日本女性4人組の置手紙
ゲバ文字が混ざっている?

慰安婦像を信仰の対象にしているのは韓国人だけではない。釜山の日本総領事館に慰安婦像(少女像)が置かれたと聞いて、ある種の日本人が聖地巡礼を始めた。ゲバ文字らしき漢字が混ざった手紙を置いて行く者もいれば、一人デモを敢行する日本人もいる。写真の女性は原発事故の放射能を恐れて仙台がインドネシアに移住、現地に立派な住宅を建てている。ネット上に個人情報が存在するが(twitterで教えて頂いた)、一般市民らしいのでここでは触れない。こうして色んな国を飛び回っているから、お金には不自由していないのだろう。金があり行動力に富むが少々オツムの弱い日本人や学生運動の頃から成長しない団塊ジャパニーズが、韓国の反日運動にエクスキューズを与えている。

一人デモを敢行する木村

反原発・沖縄基地問題にも関わっている

釜山の少女像の前に'日本人'が残して行った手紙

釜山の日本領事館前の平和の少女像に日本人の謝罪訪問が相次いでいる。

18日、プサン・キョレハナは、16日に日本人女性4人が少女像を訪れ謝罪の手紙を届けたと伝えた。

韓国語と日本語で心のこもった(?)手紙には「日本人として過去の犯罪を隠しているアベ政権の対応に対し謝罪します」としながら「慰安婦ハルモニと共に戦う」という内容が書かれていた。

他の手紙には「この少女が自私の娘なら?」という文章で始まり「私はそれ(慰安婦問題)がなかった事には出来ない。私は忘れない」と、我が国の慰安婦問題に対する痛みに共感する心を明かに냈따。

韓国語と日本語、英語の3つの言葉で書かれた他の手紙には「過ちの歴史を繰り返さない為に私たちは過去の歴史を学び未来に繋げたい(?)」「あなた方の悲しみは、私たちの悲しみ」と記されていた。

A4用紙3枚分の長文がしたためられた手紙には、「あなたがここに座っていることは日本政府のせい」「私も女性で私の子供も女だ。私たちは怒る権利がある。思う存分怒ってもかまわない」と書かれていた。

少女像に謝罪の手紙を置いて行った日本人たちに対し、国内のインターネットユーザーは拍手を送っている。インターネットユーザーは「日本全体を批難してはいけない」「日本人が全部同じではない」「被害者の痛みに本当に共感して書いた手紙に感謝する」等のコメントを寄せた。

オーファン 2017.2.18
부산 소녀상 앞에 '일본인'이 남기고 간 편지[原文・魚拓]

謝罪あるいは撤去要求…少女像に対する日本人の二つの顔

ハンイル外交葛藤でふくらんだ釜山の日本領事館前の少女像に対する日本人の反応は克明に交錯する。

幾人の日本人は直接少女像を訪れ謝罪の意向を明らかにしたが、一部は一人デモを行って「少女像を撤去せよ」と要求している。

3日午後2時30分頃釜山東区草梁洞の日本領事館前の少女像を日本人たちが訪問した。

この中で木村理恵さん(46・女)はハングルで書いたプラカードを持って少女像の隣の席に座り「韓国人に本当に申し訳ない」と叫んだ。

理恵さんのプラカードには「私は日本人として日本政府を許すことが出来ない」として「日本軍慰安婦問題を無視してお金で蓋をしようとする卑怯で傲慢な日本政府を倒さない日本人が情けなくて恥ずかしい」と書いた。

彼女は続けて「日本人というものが恥ずかしくて、これ以上こんな風に生きていくことが出来ず、韓国に謝りに来た」として「韓国人に本当に申し訳ない。 私は日本政府が心底より謝罪し正しい歴史教科書を作る時まで諦めずに行動する」と書いた。

理恵さんは少女像に頭を下げた後、席を立った。

先月28日には日本人山本直也氏夫妻が少女像を訪れ花束と共に謝罪の手紙を残した。

直也さん夫婦はハングルと日本語の手紙で「一人の人間として哀悼の意を表わします。一人の日本人として謝罪します。 心より申し訳ありません」と書いた。

直也さんは最近少女像を守る活動をする釜山同胞の側に(?)フェイスブックのメッセージを送り少女像訪問の背景を説明した。

彼は「少女像が設置されると即座に日本大使を帰国させた日本政府の行動は間違っており、慰安婦を体験した人に謝罪したくて少女像を訪れ献花した」として「人と人が互いに理解できるように努力したい」と語った。(以下略)

聯合ニュース 2017.2.3 [原文・魚拓]

※ 聯合ニュースは、後半で現地で慰安婦像の撤去を求める日本人についても触れているが、NHKクローズアップ現代+でも取り上げられたこの男性が日本人というのは疑問。




追記:手紙の主の一人は、朝日新聞の阿久沢悦子記者らしい。

2017/02/12

サンフランシスコの慰安婦像(碑文の日本語訳)その突っ込み所

WW2日本政府は「戦争の手段としてのレイプ」を実行した

サンフランシスコ市の慰安婦碑・・・というより慰安婦像の碑文が決定した。

実は最初にこの報に接した時、もっとトンデモな内容かと思って密かに期待した(!)のだが、慰安婦正義連合側(CWJC)が修正して、トンデモ度は大部分カモフラージュされてしまった。予想された事ではあったが・・・。

トンデモ像は不快ではあるが、一番厄介なのは「女性の人権の象徴」などと胡麻化される事である。ヘイトのモニュメントは露骨である方が望ましい。その方が後々、問題にし易い。言うまでもなく、CWJCの中核メンバーの本音は日本叩きである。碑文の内容を穏当な物に修正せざるを得なかったのは、彼女たちにとっても本意でなかったに違いない。しかし、彼女たちは制約の中で目一杯自分達の主張を盛り込んだ。


では、碑文はどこが問題なのか?

産経新聞はいつものように、「『性奴隷』の表記」がある事を問題視しているようだが、問題はそこよりもsexual violence as a strategy of war(戦略としての性暴力)の部分だろう。「戦略(戦争の手段)としての性暴力」というのは、敵国(民族)の女性を組織的・計画的にレイプすること。戦争犯罪であり人道に対する罪である。挺対協は当初、日本軍慰安婦がこれに該当すると主張していた。アメリカ西海岸の慰安婦団体(CWJC, KAFC)は慰安婦像の碑文に再びこの主張を復活させた(ただし、碑文の中では直接日本を名指しない方法を取っている)。

組織的レイプは「民族浄化」の中で戦争の武器として頻繁に用いられる(Systematic rape is often used as a weapon of war in 'ethnic cleansing')。 (Sexual violence as a weapon of war ユニセフ)

産経によれば、大阪市の問い合わせに対しサンフランシスコ市は「『碑文の文言が事実に基づいており、(人身取引の問題について啓発するという)真の目的を伝えている』と市機関が判断した」と答えて来たという。

サンフランシスコに建つのは「日本軍による戦争の手段としてのレイプの被害者像」なのだが、表向きは人身売買などに反対する為のモニュメントという事になっている。碑文は更に、戦争の手段であるレイプ、人権に対する罪・・・つまりは時効のない戦争犯罪であるが故に、(日本政府が法的に)責任を負わねばならない、13カ国に渡る被害者が存在する(よって日韓合意では解決しない)と市民グループの中心メンバーの日頃の主張と日韓合意反対のメッセージが巧妙に潜り込ませてある。

大阪市はこんな功名な企みを一刀両断してサンフランシスコ市に像の設置を止めさせることが出来るのだろうか?出来ないのなら、下手に碑文を変えさせるより、このまま設置させた方がいい。大阪市は市のウェブサイトに英語で詳しい反論を掲載し、国際社会の歴史の審判を待てばいい。気の長い話だが、サンフランシスコ市がヘイト・キャンペーンに加担した事を姉妹都市によって半永久的に晒されることになるのである。これは泣き寝入りではない。

慰安婦正義連合のサイトでは
慰問袋を持つ少女を慰安婦として紹介している



碑文の日本語訳

「私達がもっとも恐れているのは、第二次大戦中の私達の痛ましい歴史が忘れされる事です」・・・元「慰安婦」

このモニュメントは、日本帝国軍により性的に奴隷状態に置かれた数十万人の婉曲的に「慰安婦」と呼ばれたアジア太平洋地域の13の国々の女性や少女の被害を証言する物である。この女性達の殆どは戦時中監禁中に死亡した。この闇の歴史は、サバイバー達が勇敢にも声を上げた1990年代まで数十年間も隠されていた。
彼女(元慰安婦)達は、戦争の手段としての性暴力が人権に対する罪であり、政府がその責めを負わねばならないという事を世界が宣言する原動力となった。

この記念碑は、これらの女性の思い出と、世界中の性暴力の根絶と性的人身売買根絶運動の為に捧げる物である。

「慰安婦」正義連合より市への贈り物
http://remembercomfortwomen.org/(注:慰安婦正義連合のURL)
サンフランシスコ市と郡のコレクション



2017/02/09

NYTの脱洗脳は『帝国の慰安婦』から?著者勝訴報じる

一部の日本人や在日も朴バッシングに加担した

ノリミツ・オオニシ以下、何人もの迷物記者が慰安婦問題をミスリードして来たニューヨーク・タイムズだが、『帝国の慰安婦』を巡る刑事訴訟にパク・ユハ教授が勝訴し、以前から彼女に注目していたNYTが教授の主張を中心にこのニュースを取り上げた事で、結果的に日本に助け舟を出す形になったかもしれない。

慰安婦騒動がどういう物かアメリカにも少しずつ伝わりかけて来たか?なぜこの問題が終わらないのか。韓国社会では正史に逆らうことが許されないとか、法廷内で慰安婦がパク教授を罵倒したことも明らかにされ、「強制はなかった」という日本人の舌足らずな弁解を聞いて激怒していたアメリカ人も、「日本政府が・・・強制的に募集するのに公式に関わったという証拠はなく、それゆえ法的な責任はない」というパク教授の主張を紹介されて、ようやく合点がいったかもしれない(日本人の説明下手は、犯罪レベル)。

地裁前で怒りを表明するイ・ヨンス(1.25)
法廷内でも朴教授を罵倒

韓国で主流になっている「性奴隷制度」という認識が必ずしも全体像ではないというパク教授の意見に、記者も感化されつつあるのだろう。だから慰安所も売春宿と書いている。細かい部分には疑問もあるが、全体的に先入観から脱しつつあるといった印象を受ける記事ではある(まだ断定するには早いが)。

しかし、変化が起こりつつあるとしても、それは日本政府の働きかけでも日本人の電凸のせいでもない。韓国人であるパク・ユハ教授の存在があったればこそである。そういうパク教授も、アン・ビョンジクキム・ワンソプと同じ運命を辿ったかもしれない。彼女が日本の知識階級に多くの知己を持ち、日本の新聞も彼女の苦難を報じた・・・そしてもしかしたら、彼女が女性であったことも幸いしたかもしれない(もっとも、朴バッシングの裏にも日本人や在日がいた)。それがニューヨーク・タイムズに変化をもたらしたのなら、今回の事は、パク教授をスラップ訴訟の標的にした慰安婦支援団体(ナヌムの家)が自ら墓穴を掘ったと見るべきだろう。

非道な?判決に目頭を押さえるイ・オクソン

「慰安婦」について書いた教授名誉棄損裁判に勝つ

第二次大戦中の日本の軍用売春宿について書かれ、元従業員(慰安婦)の韓国人女性を怒らせた本の著者である大学教授が水曜日、名誉棄損(の裁判)で無罪を勝ち取った。

ソウルにある世宗大学の日本文学の教授であるパク・ユハは、2003年に『帝国の慰安婦』を上梓した。その時以降、彼女は戦時中に売春宿で働くことを強制されたと主張する9人の韓国人女性から民事と刑事で告訴された。

一年前、パク氏は民事裁判に負け、「偽り」と「歪曲された」本の中身で女性らを名誉を棄損したと裁判所に言い渡され、9人に一人当たり1000万ウォン、8500ドルの支払いを命じられた。

しかし、この水曜、パク氏は刑事裁判に勝訴した。韓国のメディアに注目された裁判で、ソウルの東部地裁の裁判官は、彼女の学問的自由は守られるべきだと判決を下した。

「本の中の被告の意見は、批判や反論を招き、慰安婦が強制的に動員されたことを否定する人々によって悪用される懸念すらある」とイ・サンヨン裁判官は述べた。「しかし、学問的表現の自由は守られなければならない。それが正しい場合だけでなく、それが誤っている場合も」。

イ裁判官は、パク氏の本は最終的には自由な討論を通じ学者や市民によって裁かれるべきだと述べた。

慰安婦問題は、韓国と日本の間で最も感情的な紛争の一つである。歴史家は、最低でも数万人、1930年代の初期から1945年まで売春宿にいたとしている。その多くが朝鮮人であった。238人の女性が韓国で名乗り出て、40人足らずが存命である。全員が80代と90代である。

パク氏に懲役3年を求刑した検察は、不服申し立て一週間の猶予がある(引用者注:検察は控訴した)。

水曜日に裁判官が判決を読み上げた際、9人の慰安婦の一人、イ・ヨンス(89歳)は立ち上がって非難した。韓国の報道によれば、彼女はパク氏を「親日の裏切り者」と呼んだ

パク氏は判決を歓迎し、自分は慰安婦たちと戦っていたのではなく、韓国の学者やジャーナリストたち(慰安婦の)支持者と戦っていたのだと述べた。彼らは、慰安婦に対する主流の物語と異なるいかなる意見も許さないのだと彼女は言う。

たくさんの韓国と日本の有識者が、パク氏の法的トラブルは韓国でデリケートな歴史問題について既存の常識に盾突くのがいかに危険か警告してきた。

パク氏は本の中で、日本人が婉曲的に「慰安婦」と呼ぶ売春宿にいた女性たちについてもっと大局的な見方をと訴えて来た。彼女たちは、韓国の公式な歴史の中では広く性奴隷制度に強制されるか誘い込まれた若い女性と記述されている。パク氏は、それは部分的にしか正しくないと主張している。

彼女は、日本政府が当時植民地であった朝鮮から女性を強制的に募集するのに公式に関わったという証拠はなくそれゆえ法的な責任はないと書いた。彼女は朝鮮人の(対日)協力者(collaborators)に日本の民間人募集者同様、朝鮮人女性を、時に強制的に、「慰安所」に入れた主たる責任があると言う。彼女は同時に、慰安所での生活には強姦と売春の両方が存在し、女性の一部は日本兵たちと「同志的関係」を育んだと言う。

歴史家や元性奴隷を含む韓国におけるパク氏の批判者たちは、彼女が多くの日本人の見解を口真似する為に歴史資料を恣意的に抽出していると批判する。彼らは彼女を「親日の擁護者」と呼ぶ。一部の日本の右翼政治家は、慰安婦は単なる売春婦だと言って韓国人を怒らせて来た。

韓国は公式に、日本は強制的に女性を募集し売春宿を運営したことで法的に責任があると言っている。日本政府は1965年の外交関係回復の条約で完全に決着したと言っている。

しかし、2015年の12月、両政府は、彼らが言うところの「最終的かつ不可逆的」な合意を発表した。この取り決めで、日本は責任を認め、新たな謝罪を女性たちに行い、(慰安婦たちの)老後の面倒を見る補助に830万ドルの基金を約束した。だが一部の慰安婦は、日本の「法的」責任を特定しておらず、公的な賠償がないとして合意を拒否している。

合意一周年にあたる先月、慰安婦の支援者たちは、慰安婦を象徴する新な銅像を韓国にある日本総領事館の正面に設置した。これに抗議して日本政府は駐韓大使(?)を帰国させた。

2017/02/03

挺対協、慰安婦の意志を無視しても「性奴隷」と呼ぶ

英語だけでなく韓国語でも「性奴隷」用いるのが悲願だった?

残虐性をアピールしたい挺対協としては、慰安婦を「性奴隷」と呼ぶ事は悲願だったに違いない。実際に彼女らの英語名は、「日本により軍隊性奴隷制に徴用された女性達の為のコリア協議会(The Korean Council for the Women Drafted for Military Sexual Slavery by Japan)」である。なぜ今まで韓国語で性奴隷を団体名に組み込む事が出来なかったのかと言えば、慰安婦の中には性奴隷と呼ばれる事を嫌がる者もいるからである。

2012年、ヒラリー国務長官(当時)が慰安婦という言葉の代わりにenforced sex slaves(強制された性奴隷)という言葉を使うよう指示を出したという韓国メディアによるいかにも無理矢理な報道があり、その際、パリセイズパークの慰安婦碑の碑文の変更が提案されるなど、「性奴隷化」の雰囲気が盛り上がった時期もあるが、それでも挺対協は踏み切れなかった。挺対協の影響下にある慰安婦でも、積極的に性奴隷と呼ばれたいと考える者は殆どいなかったのである。

その挺対協が「性奴隷」という呼称を使うことを決断した。和解財団を受け入れる慰安婦が続出するなどコントロールが効かなくなって来た挺対協が、いよいよ慰安婦らの意志を無視するのも厭わない覚悟を決めたということだろう。運動の先鋭化の果てにあるのは、緩やかな死か?

慰安婦被害者ハルモニ「慰安婦」でなく「性的奴隷」と呼べ

慰安婦ハルモニを後援する韓国挺身隊問題対策協議会が日本軍「慰安婦」という用語の代わりに「性奴隷」を公式名として使う方針だ。

最近挺対協はソウル市鍾路区の旧日本大使館前で開催した水曜集会で日本軍慰安婦被害者ハルモニを指す用語を「性奴隷」と再定義し、宣言した。

한국염 挺対協共同代表は「日本政府は強制性を否定するために、お金(給料?)を払ったという意味で慰安婦という用語を使う」「だが、被害者ハルモニは強制的に引きずられて行ったので性奴隷制という用語がより明確だ」と説明した。

引き続き「国際文書にも性奴隷制と明示されているので、今後は慰安婦でなく性奴隷制という用語を正式に使う」と付け加えた。