2017/10/21

在日の墓所に慰安婦碑で、在日も憤り


望郷の丘とは、在日韓国人の願いを受けて作られた墓地である。日本以外で亡くなった人々も埋葬されているらしいが、もともと日帝による「強制連行」被害者の為の墓地というニュアンスで始まった。そういう点で政治色はあったのだろうが、現在では、たぶん、少なくとも在日韓国人にとっては純粋に異郷で亡くなった同胞の墓所という位置づけなのではないか?

しかし、韓国の人々(と政府)にとっては事情が異なるのかもしれない。韓国政府が望郷の丘に慰安婦の碑を建てようとしている事に対し、在日の間からも不満が出ていると在日系の新聞、統一日報がわざわざ報じている。振り返ってみれば、民団がプサンの日本総領事館前の慰安婦像の撤去を求めたことからも分かるように、在日韓国人の多くも韓国の慰安婦狂騒を快く思っていないのだろう。

統一日報によれば、女性家族部(省)が新政府の意を忖度して碑の設置を急いだという指摘が出ているということである。女性部この春からデザインの公募を行っていた。韓国政府はこれに先立ち、二年前、望郷の丘内に「日本軍慰安婦被害者」の為の特別墓地を造成すること決定していた。在日韓国人にとって父祖の眠る神聖な墓所が、慰安婦キャンペーンのテーマパークに変えられつつある。怒るのは当然だろう。

望郷の丘に少女像

女性家族部の決定に在日怒り

海外同胞らが眠る「国立望郷の丘」(忠清南道・天安)に、従軍慰安婦の追悼碑が設置される。日本当局は、外交ルートを通じて懸念を表明。また、当事者でもある在日同胞も怒りをあらわにしている

追悼碑の設置は、9月25日に決まった。日本当局は設置が決まった翌日、河野太郎外相が李俊揆駐日韓国大使に「慰安婦問題の最終的かつ不可逆的な解決を確認した日韓合意の精神に反する」と懸念を伝えた。「日韓関係に水を差しかねない」との言葉も、複数の日本メディアが伝えている。

菅義偉官房長官も同日の定例会見で「国際社会にも約束したことで、合意を着実に実行していくことが極めて大事だ」と強調した。

追悼碑の設置を決めた女性家族部は、傘下の韓国両性平等教育振興院を通じ、追悼碑のデザインを公募した。選ばれたのは、少女像を含む「安息の家」。3回目の公募でようやく当選作が決まり、年末までに完成させる方針だという。政権が替わったことで、女性家族部が政権の意向を忖度し、急いで碑の設置を決めたとの指摘を受けている

女性家族部の鄭鉉柏長官は、「望郷の丘が日本軍慰安婦被害者を追悼できる新しい空間になるように願っている」と述べた。

望郷の丘は、在日同胞をはじめとする海外同胞の安息のために建てられた。民団が提案し、当時の朴正熙大統領の後押しもあり、1976年10月に完成した。ホームページによると、国家別の埋葬および予約数は、昨年末時点で、計3888。そのうち日本出身者が3296、米国が242、台湾が128、ロシアが73と、日本が圧倒的に多いことがわかる。奉安堂(納骨堂)の利用者および予約数でも、全1349のうち、日本が653と、約半数を占める。在日韓国人にとっては、ゆかりの深い場所だ。

祖国を離れた在日から見て、本国で眠りたいときに眠れる場所であるのは確かだ。民団は毎年、現地で行われる合同慰霊祭に参加しており、「自分たちが建てたもの」との思いは強い。追悼碑の設置について民団中央の関係者は、「いまのところ公式見解はない」と答えた。

ただ、別の在日韓国人は、「国立」墓地に追悼碑が設置されることに懸念を示している。「国家間の合意であるため、気に入らなくても守らなければならないのに、よりによって政府が国立墓地に建てるのは、日本を完全にバカにする行為だ」と語気を強める。墓地の設置を要望し、また多くがそこに眠る在日韓国人は「自分たちの気持ちを無視するもの」と憤っている

統一日報 2017.10.18 [全文]

「望郷の丘」の現在の公式サイトには、
強制連行を仄めかす記述はない
(英語版にはある)

「望郷の丘」に建てる「慰安婦」追悼碑が確定
ジナトゥの「安息の家」…今年設置し、来年の顕忠日に除幕式

国立望郷の丘に設置される日本軍「慰安婦」被害者の追悼碑が確定した。
女性家族部と韓国両性平等教育振興院(両平院)は、当選作が出なかった4~7月の1、2次公募に続き、8月3日~9月8日に3次公募を行った結果、造形物の制作会社であるジナトゥの「安息の家」(写真)を選定したと25日明らかにした。

「安息の家」は4つの追悼碑が連なった形状で、被害を受けたハルモニ(おばあさん)の生涯を時期別に分けて恐怖と苦痛、挫折、つらい人生、勇気と活躍、蝶になって飛んで行く姿などを表現したと両平院は説明した。追悼碑の事業予算は1億8500万ウォン(約1830万円)だ。両平院は今年中に追悼碑の竣工を終えた後、追加の埋葬、周辺環境の整備などを経て、来年の顕忠日に除幕式を開く計画だと説明した。

1976年、忠清南道天安市(チョナンシ)に建てられた国立望郷の丘には、国外同胞や慰安婦被害者をはじめとする日帝の強制徴用者たちの遺骨が埋葬されている。ここに埋葬された慰安婦被害者は42人だ。女性部は他の地域に埋葬された被害者の遺族の考えを聞き、追悼碑周辺に改葬できるように支援する計画だ。

チョン・ヒョンベク女性部長官は「今後もさまざまな歴史記録を通じて女性の人権に対する正しい歴史認識を打ち立てていく」と話した。

ハンギョレ日本語版 2017.9.26[全文]

2017/10/19

「ベトナムに謝ってます」挺対協必死のアピールの本音は?

挺対協代表がベ大使館前でパフォーマンス
水曜デモと異なり、大使館を背にしカメラ向き

挺対協などがベトナム大使館の前で、韓国軍の性暴力を謝罪するプチデモを始めている(今月31日まで)。挺対協が韓国軍の蛮行を反省して見せるのは、初めてではない。これまでにも勉強会を開いたり、ベトナムを訪れたり、募金活動だってやっている(ちゃっかり慰安婦問題の宣伝を兼ねて)。なぜ挺対協はわざわざベトナムの件をアピールするのか、戦時性暴力問題に取り組む団体だから当然?・・・まるっきり嘘とも言えないが、最大の理由は、(日本軍)慰安婦キャンペーンを滞りなく遂行する為だろう。彼女たちも日本側からダブルスタンダード批判された事が理由(の一つ?)だと認めている(ソースは失念)。

彼女たちは柔軟である。昔は、米軍の基地村売春婦とハルモニ(慰安婦)を同列に扱ったとして、大学教授がナヌムの家で謝罪させられるといったようなこともあったが、現在では、挺対協は彼女たちの味方という立場である。そうした「配慮」があったればこそ、挺対協などの反日活動を擁護する一部の日本人も、「韓国軍のベトナム戦争時の性暴力は・・・韓国の市民たちの手によって問題化されている」(北原みのり)などと安心して彼女たちを持ち上げる事が出来るわけである。しかし、よく考えれば気づくことだが、挺対協は韓国軍の性暴力について批判する事はあっても、韓国軍の慰安所(婦)については口を噤んでいる。

日本バッシングに同調する北原やコヤマは、
挺対協を持ち上げるが・・・

彼女たちははるばるアメリカに日本の慰安婦問題を訴えに行くが、そこで基地村や米韓軍の慰安婦問題を持ち出す気配はない。韓国に基地村やライダイハン問題に本気で取り組んでいる団体は確かにあるが、挺対協はそれらとは違う。

その挺対協の「ベトナム問題にも取り組んでいます」アピールだが、最近必死度が上がっている印象である。ベトナムにおける韓国軍の性暴力を問う声が、韓国外でも少しずつ高まっているのであるが、どうもそれが慰安婦キャンペーンに触発されている気配がある。ライダイハンを支援する団体も幾つか出来ている。

英国で新団体「ライダイハンに正義を」が設立(9.12)
集会にはジャック・ストロー元外相も

ライダイハン像を制作し、在ベトナム韓国大使館前などに設置し世論喚起する」というアイディアが、慰安婦キャンペーンの真似である事は間違いないだろう。「ライダイハンに正義を」のイベントにはブレア内閣で外務大臣などを務めたジャック・ストローが姿を見せた。慰安婦団体は韓国系多く、お手盛り感が露骨だが、このライダイハンイベントでは白人の姿が目立ったのが特徴か?ただ、これら団体の活動実態もいまひとつハッキリしない。・・・という所で、エミ・コヤマなどは、日本政府による陰謀説を仄めかしている

真相がどうであれ(私は日本政府が影で糸を引いている説には懐疑的だが)、挺対協が今まで以上に「ベトナムに謝りましょう」キャンペーンを熱心にやらざるを得なくなっているのは事実のようである。しかし、そもそも彼女たちはアジア女性基金を民間基金だと言って拒絶して来たのである。ベトナム大使館前にサンドイッチマンを立たせる程度なら、彼女たちが日本国に見せている容赦ない態度とダブルスタンダードだと言われても仕方ないだろう。

2015年?に設立した「ベトナムの声」
目立った活動はないようだが

実際に海外紙の中には、日韓合意で問題を解決したように韓国はベトナムとの問題を解決すべきだと忠告するものある。挺対協のユン・ミヒャン代表は「日本のようになるな。ベトナムに謝ろう」と檄を飛ばしているが、日韓合意を否定する挺対協に対し、国際社会は、日本は謝ったが韓国は謝っていないと見ている。

Park Geun-hye has previously been reticent to pursue South Korean admissions of responsibility for events in Vietnam, but the growing ties between the two countries would only be helped by her tackling the issue head-on. The long battle over the treatment of Korea’s comfort women, settled by President Park and Japanese prime minister Shinzo Abe last December, was a critical step in healing the troubled ties between the two countries.(パク・クネは、これまでベトナムでの出来事の責任を韓国が認めることを追及する事について口が重かった。しかし深まる二つの国の結びつきは、この問題に正面から取り組む事によってのみ後押しされる。昨年の12月にパク大統領と日本の安倍首相の間で決着した朝鮮の慰安婦の取り扱いについて長い戦いは、二国間の厄介な関係を癒す決定的な一歩だった。)

Healing Old Wounds in Vietnam Daily Kos 2016.5.30[2]

とはいえ、挺対協のこうした行動は、必要に迫られてとはいえ思い切った決断である。究極の目的である日本政府を屈服させる為には、韓国の恥を晒してもいいという判断である。ユン・ミヒャン代表のリーダーシップと決断力が無ければ出来なかったろう。たとえ偽装だとしても。

参考: 
ベトナム戦争に派兵された韓国兵士の女性暴行「韓国政府に謝罪要求」英国で団体設立、混血児問題で像制作(産経 2017.9.19) 
ライダイハン、韓国社会に衝撃 ベトナム派兵、徐々に汚点 対日批判ブーメランも (産経 2017.9.19)
挺対協、ベトナム大使館前で「韓国軍の戦争犯罪を謝罪します」(ハンギョレ日本語版 2017.9.14)

2017/09/29

パク・ユハ「削除要求の多くは挺対協批判部分」(帝国の慰安婦)


帝国の慰安婦』について、ナヌムの家の弁護団が削除を要求してきたのは、かなりの部分慰安婦とは関係のない挺対協批判の部分だったと、著者であるパク・ユハ教授が言っている。さもありなん。あの人たちは慰安婦の名誉だの言っても、自分たちの為に元慰安婦を利用しているだけなのである。韓国にいれば、いつ挺対協一派のスラップ訴訟のターゲントになってもおかしくない。崔碩栄氏のように日本語で日本人のフォロワー相手にツイートしている人でも、敏感な人には彼が非常に気を遣いながらツイートしているのが分かったはず。

パク教授は、昨日控訴審で懲役3年を求刑された。



以下、パク教授が一番正確という朝鮮日報の記事。

『帝国の慰安婦』控訴審、検察が朴裕河教授に懲役3年求刑

旧日本軍の慰安婦被害者を「売春婦」と表現するなど、元慰安婦の名誉を傷つけたとして名誉毀損罪に問われ、一審で無罪判決を受けた『帝国の慰安婦』の著者、朴裕河(パク・ユハ)世宗大教授(60)の控訴審が27日、ソウル高裁で開かれ、検察が懲役3年を求刑した。

検察は法廷で意見を出さず、前日に提出した最終意見書で代替すると述べた。

朴教授側の弁護人は弁論で「著書では慰安婦被害者たちを『自発的売春婦』と表現したことはなく、彼女たちの名誉を傷つけようと思ったこともない」として、本を読んだこともないのに朴教授への不信感をあらわにするメディアや世論を批判した。

また「本を読めば、朴教授がそのような記述をしていないことは分かる」「慰安婦という悲しい歴史の加害者に対し、相応の責任を問うことを望む国民として、不信が解消されることを願っている」と述べ、検察の控訴を棄却するよう求めた。

朴教授は最後の陳述で「歪曲(わいきょく)と虚偽ばかりの指摘と追及が相次いだ」として「維新独裁の時代のように私が言ってもいないことを言ったかのようにでっち上げて私を告発し、犯罪者扱いした」と悔しさをあらわにした。

また「慰安婦問題について何も知らない『ナヌムの家』(慰安婦被害者が共同生活を送る施設)の顧問弁護士たちが(この事件の)基礎作業を行った」として「私の著書が検察の主張するような本ではないことが、一審で受け入れられた」と述べ、一審と同様に無罪と判断するよう訴えた。

朴教授は2013年8月に出版した『帝国の慰安婦』で、慰安婦について「売春婦」であり「(旧)日本軍と同志的関係」だったと記述し、元慰安婦の名誉を傷つけたとして名誉毀損罪で在宅起訴された。

しかし一審では「互いに異なる価値判断に白黒を付けるのは裁判所の判断や能力を超えており、学問的な表現の自由は異なる意見も保護しなければならない」として朴教授に無罪を言い渡した。

2017/09/18

「世界の共感を」官民挙げた韓国慰安婦映画熱狂

左から「雪道」(3月)「鬼郷2」(9月)
「I can speak」(9月公開)

映画が元気な韓国だから、映画で慰安婦問題を盛り上げようという昨今の熱狂は、よく分かる。「シンドラーのリスト」のような映画をというアイディアは以前からあったが、フランスで慰安婦漫画展を成功させた当時の韓国女性家族部(省)の長官が、「全世界に知らせ、共感を育むには慰安婦をテーマにした映画が重要な役割を果たすことができる」とスピーチしたのは3年前。彼女の後任は、「国内外の観客に大きな影響を与える大衆性の強いもの」を目指すとして、2015年に公募したシナリオの中から4作品を選定した。この時選ばれたシナリオの一つが、「I can speak」である。

真面目な公務員を困惑させる面倒臭いお婆さんと思いきや
彼女には壮大な計画が(I can speak)

「I can speak」は、日本の蛮行を訴える為に懸命に英語を勉強する元慰安婦が、最後にはアメリカ議会で証言するという感動的なストーリーらしいのだが、下院の公聴会に”担ぎ出された”韓国人慰安婦といえば、イ・ヨンスらお馴染みの活動家(本人がそう名乗っている)。その証言にも、支援団体の指導が入っていた気配が濃厚であった。この辺の出鱈目を一番よく知っていたのが、他ならぬシナリオ選定に関わった挺対協なのだが、涙あり笑いありのコメディにする事で大衆化を狙う。

シナリオ・コンクールの他の入賞作も突拍子もない話だったようだが、もともとプロパガンダ用の「史実」を、さらに空想力で脚色するものだから、話がますます荒唐無稽になって行く。それに韓国の若者たちが洗脳されて行くのである。

政府と挺対協らがシナリオを募集(2014)

大ヒットした「鬼郷」は、こうした政府主導とはまた別で、こちらは民間主導。好評につき今月特別編が公開されるが、早くも東亜日報は、「真実の映像証言」という見出しで紹介している。この他にも慰安婦映画が目白押し。保守系の朝鮮日報はかつて、アングレーム国際漫画祭での成功を「アングレームの奇跡」と呼び、「海外にも配給され、世界の人々が慰安婦問題の実情を知ることができるような映画を制作しよう」と呼びかけたが、

日本が一度恥をかいたからといって、慰安婦問題が収束するわけではない。「アングレームの奇跡」は始まりにすぎない。慰安婦問題をテーマとする漫画で世界の人々が衝撃を受けたということは、国際社会がそれだけ、この問題を知らなかったということを意味する。韓国国内向けではなく、海外にも配給され、世界の人々が慰安婦問題の実情を知ることができるような映画を制作しようではないか 朝鮮日報 2014.3)

リベラル系のハンギョレも、現在の慰安婦映画ラッシュの中で「日本の謝罪を求める韓国国民の心を一つにできるか」と期待感を露わにしている。官と民、そして右も左も国民一丸となって盛り上がって行く韓国の慰安婦映画ブーム。

追記: 「I can speak」のモデルはやはりイ・ヨンスらしい。[ソース]



次々と登場する慰安婦映画、その問題点は…

  「『I’m Sorry』。その一言を言うのがそれほど難しいのですか」

  映画『アイ・キャン・スピーク』(キム・ヒョンソク監督)の中で旧日本軍慰安婦被害者を演じたベテラン女優ナ・ムニのセリフだ。今秋、新たな慰安婦素材映画がスクリーンに登場する。昨年公開して大きくヒットした『鬼郷』(チョ・ジョンネ監督)と『雪道』(イ・ナジョン監督)をはじめ、慰安婦キャラクターが登場した『軍艦島』(リュ・スンワン監督)、そしてディレクターズエディションとして公開される『鬼郷、終わらない物語』に続き『アイ・キャン・スピーク』、撮影を準備中の『Herstory』(ミン・ギュドン監督)まで切れ目なく登場している。

  5日と6日にそれぞれ試写会が開催されて映画界の耳目を集中させた『鬼郷、終わらない物語』と『アイ・キャン・スピーク』は同じ素材を扱っているが異なるスタイルで撮られていて多様性を高めている。『アイ・キャン・スピーク』は試写会前まで慰安婦を素材にしていることを表に出さないでマーケティングが進められた。公務員とミンウォンおばあさんの物語だという説明だけだった『アイ・キャン・スピーク』は、実は慰安婦被害者シナリオ企画案公募展で1位に入った作品だ。2007年米国下院議会慰安婦被害者公開公聴会に伴う121号決議(元慰安婦問題に対し日本の謝罪を求める決議)通過という実話をモチーフにしている。女優キム・ヒエ、キム・ヘスク、イ・ユヨンらが出演し、クランクインを控えている『Herstory』は一歩進んで「官府裁判(ママ)」を扱っている。1992年から1998年までの6年間で23回にわたって下関を行き来しながら血の滲むような法廷闘争を繰り広げた10人の被害者原告団とその勝訴のために共に戦った人々の話だ。

  慰安婦素材の作品は忘れる頃になると登場していたが、最近では頻繁にスクリーンで会えるようになり、観客の好奇心を刺激している。これは実際の慰安婦被害者女性の実情にも直結している。被害女性のほとんどは高齢となり、先月28日と30日には相次いで死亡者が出て、政府に登録された生存者数が計35人に減った。1人でも生存している間に、慰安婦問題を社会イシュー化して、日本の謝罪を引き出そうと映画界も賛同していることを示している。

  これに関連して、ある製作会社関係者は「日本に対する直接的な発言がときには政治的にも鋭敏になりうるが文化的には違う。特に、映画は素材に対する接近性や話題性をはじめとし、海外公開に至るまで、最も簡単でインパクトのあるチャンネルだ。意識の高い映画関係者が自ら行動し始めた」と伝えた。

  問題は、単に素材だけを利用して誠意が欠如すれば、観客の反発をまともに食らう可能性が高いところだ。『軍艦島』は上映の期間中、歴史わい曲論争に巻き込まれた。[...]

中央日報日本語版(一部) 2017.9.7[全文]
秋のスクリーンを飾る2本の「慰安婦」映画

[...]映画界はこれまでドキュメンタリーと劇場映画を問わず、この問題を重要なテーマとしてきた。しかし、朴槿恵(パク・クネ)政権による屈辱的な「12・28合意」と絶え間なく続く日本の歴史否定からも分かるように、慰安婦問題は依然として現在進行形だ。[...]全く異なる手法の2本の映画が、終わらないハルモニ(おばあさん)たちの苦しみを癒し、日本の謝罪を求める韓国国民の心を一つにできるかに注目が集まっている。

■慰安婦問題を真正面から凝視した『鬼郷、まだ終わらない物語』

昨年2月に封切られ358万以上の観客を集めた映画『鬼郷』の続編にあたる『鬼郷、まだ終わらない物語』が今月14日に公開される。[...]日本軍のために精神に異常をきたした少女ジヒを演じた俳優パク・ジヒ氏が、現在の視点で映画に使われた「アリラン」をレコーディングしていく過程が、ドキュメンタリー形式で交差編集されたことも目を引く。主人公ジョンミン(カン・ハナ)と同僚の慰安婦らの物語がさらに切実に感じられる。さらに、被害者ハルモニたちの悲痛な証言が、なぜこの問題に“時効”がないのかを思い知らせる。

チョ・ジョンレ監督は「ホロコーストを取り上げた映画や芸術作品が1年に数十本以上地道に制作されているからこそ、全世界がドイツの蛮行を忘れず、ドイツも機会があるたびに謝罪している」としたうえで、「韓国でも慰安婦問題を取り上げた作品がより多くつくられることを望んでいる」と話した。[...]

■迂回的な視線で眺めた商業映画『I CAN SPEAK』

『帰郷…』が慰安婦の凄絶な惨状をありのままに示すことに集中したなら、21日に封切られる『I CAN SPEAK』は商業映画の枠組みの中で慰安婦被害者の現実と苦しみを笑いと感動を適切に配合して表現している。あまりに壮絶で、時には目をそらしたくなる歴史の傷を、大衆の目線に合わせて「ヒューマン・ストーリー」に仕上げたことに大きな意味がある。

『I CAN SPEAK』は、日本軍慰安婦被害者シナリオ公募展の当選作を映画化した作品で、日本に謝罪を要求する「米議会慰安婦謝罪決議案採択のための聴聞会」をモチーフにしている。

毎日のように区役所を訪れ、あらゆる苦情を申し立てるナ・オクブン(ナ・ムンヒ)が、頑固な原則主義者である9級公務員のパク・ミンジェ(イ・ジェフン)に会い、彼から英語を習う物語だ。あまりにも違う2人が“英語”を通じて近づき、互いを理解していく過程を描いている。映画序盤には事ある毎に衝突するオクブンとミンジェ、そして2人を取り巻く市場と区役所の人たちが織り成すエピソードが爆笑を誘う。しかし、中盤以降、オクブンが英語を習おうとする理由が明らかになってから、映画は観客の涙腺を刺激する。

特に日本に対する謝罪を求める最後のオクブンの“演説”場面は、日本の蛮行を暴露し、謝罪を求める“メッセージ”を感動的に伝える。この部分になって、観客は『I CAN SPEAK』の二重の意味に気づかされるが、これは残忍で刺激的な場面よりもはるかに深く観客の心に響き渡る。キム・ヒョンソク監督は『帰郷…』は正攻法で迫っているが、この映画は遠回しにアプローチしていく」とし、「コメディーとメッセージが水と油のようにならず、うまく合わさるようにするため、演出に力を入れた」と話した。

■これから継続される慰安婦の映画

キム・ヘスク、キム・ヒエが主演し、ミン・ギュドン監督がメガホンを取った『HERSTORY』も最近制作に入った。日本政府を相手にした「関釜裁判」(釜山従軍慰安婦・女子勤労挺身隊公式謝罪等請求訴訟)の実話を基にした映画だ。1992年から1998年まで23回にわたって日本の下関を行き来しながら法廷闘争を繰り広げた慰安婦被害者の物語だ。キム・ヒエが原告団を率いる強靭な団長を、キム・ヘスクが勇気ある証言をした慰安婦生存者を演じる。[...]

このほか、映画軍艦島』の製作会社「外柔内剛」も、慰安婦を素材にした映画『還郷』を企画している。ソン・ヘギョとコ・ヒョンジョンが出演オファーを受けた事実が知られ、話題になっている。

評論家のチョン・ジウク氏は最近、慰安婦問題を取り上げた映画の制作が増えていることについて、「朴槿恵政権の12・28合意に対する国民的公憤が慰安婦問題への関心を高めており、昨年『鬼郷』の成功で、映画界もやや重いテーマである慰安婦被害者の話を素材にした映画でも十分に観客の共感を得られるという自信を持てるようになった」と分析した。

ハンギョレ(一部) 2017.9.8 [全文]

2017/09/07

「希望の種」に対抗して「事実の種」(日本の保守)


希望の種」に対抗して、「真実の種」。お堅いイメージの保守系にこういった洒落っけがあると知ったのは驚きである。もっとも、この問題については国内的には議論は終了しており、「希望の種」もしょせん挺対協のフロント企業。公開討論を挑むと言うが、日本国内における議論は既に終わっている。ラスボスである挺対協と(英語で)やり合わないと意味はないのだが・・・。

「希望の種」の会見には挺対協のユン代表も出席(右端)
事実上、挺対協の代理人

北野隆一記者の書きぶりだと「慰安婦や性暴力問題に取り組む弁護士や大学教授」vs 「保守系の大学教授や活動家」だが、正義財団(挺対協)vs日本の保守派というのが実体だろう。希望の種自身、正義財団の募金キャンペーンの一翼を担っていることを隠していない。

慰安婦問題巡り新団体発足 「『真実の種』を育てる会」

慰安婦問題や徴用工問題などをめぐって「捏造(ねつぞう)の歴史で日本人の誇りが奪われている」と主張するグループが「『真実の種』を育てる会」を設立し、5日に東京都内で記者会見を開いた。代表の岡野俊昭・元銚子市長が、韓国での慰安婦像設置や徴用工問題をとりあげる動きに対し、「国内外に日本の真の歴史を伝え、捏造の歴史を正す事業を展開する」との文書を読み上げた。

同会は、元慰安婦の支援や性暴力の問題に取り組む弁護士や大学教授らが6月設立した「希望のたね基金」に対抗する形で発足。「新しい歴史教科書をつくる会」副会長の藤岡信勝・拓殖大客員教授ら保守系の大学教授や活動家が運営委員となり、「希望のたね基金」に公開討論会を申し込んだという。学生への歴史問題講座や、国内外の歴史展示施設への調査活動を計画している。

朝日 2017.9.6

2017/09/03

100万人が100円で合意無効作戦(正義財団)

日本が受け取らないと分かっている金を集めて、
さてどう流用する気か?

100万人から100日間かけて100円(1000ウォン)ずつ集めて10億円を日本に突き返そうというキャンペーンを正義財団(≒挺対協)が展開している。しかし、100万人から100円ずつ集めても1億円にしかならない。せっかくの日本の厚意を突き返そうというなら、全額用意すべきだろう。迷惑料もとは言わないが。募金期間は11月22日まで。


なんであれ、日韓両政府が作った和解・癒し財団に対抗して挺対協などがでっち上げた正義・記憶財団は、設立前の半月で1000万円(1億ウォン)を集め(2016年1月)、6月の設立時には既に1億円を超える募金が集まっていた。その時も、日本政府の10億円を拒否する為、というのが募金の口実だった。設立後も寄付は後を絶たないようだから、一年経った今は一体いくらになっているのだろう。以前は、財団のホームページに現在までの募金額(今回のキャンペーン以前の)が表示されていたと思ったが、今はない。億単位の金をため込んでいた筈の正義財団だが、彼らがその金を今回のキャンペーンに充てる気があるか、はなはだ疑わしい。10億円を返還する為に財団を設立すると言って金を集め、再び10億円返還の為にと言って一から資金を募っている。その金を日本政府が決して受け取らないと知りながら・・・。この金も、例によってどこかへ消えて行くのだろう。

参考 CBSノーカットニュース "100만 명이 100일간 천원씩 모아 10억엔 반환하자"、レコード・チャイナ 慰安婦問題、韓国で「日本からの10億円」返金に向けた募金活動始まる、正義財団 100만 동행(動画)他

2017/08/12

ミンディ・カトラーの「血の中傷」

慰安婦決議6周年イベントでのカトラー

キム・ヒョンジョンらが、アトランタで一度は失敗した「少女像」をブルックヘブン市に持ち込むことに成功したが、日本からの抗議に加え、周辺住民にまで顰蹙を買ってしまった。そこへアメリカ下院決議の頃からこの問題に関わっている反日屋ミンディ・カトラーが登場。市はこの像を誇りに思うべきだという意見を新聞に寄稿した。ところが、コメント欄にはカトラーに賛同する声は殆どなく、反論の方が目につく。もっとも、Reporter Newspapers 紙は、これまでにも何度かこの問題を取り上げておりマイケル・ヨンがフェイスブックで紹介したから、マイケル・ヨン経由の論者が集まった(そして一般のアメリカ人は、この問題に興味がない)という事情もあったかもしれない。日本擁護がコメント欄の多数派という例は珍しい。

幾つかあった反論の中で、ユダヤ系アメリカ人が、カトラーの「血の中傷」だと批判していたのが興味深かった。血の中傷とは、ユダヤ人に対する迷信的なデマで、ユダヤ人がキリスト教徒の子供を攫い、その血を儀式に使うなどという、最も深刻な民族的偏見であり中傷である。反ユダヤキャンペーンは、「キリスト教徒の子供の安全」という口実で行われたとこのユダヤ人は言う。人身売買防止を口実にするカトラーのやり方は、まさしくこれだと。

私は、第二次世界大戦の歴史について連邦議員などにアドバイスを行うワシントンDCの学者です。

私は、2014年にニューヨークタイムズに書いた「慰安婦と、事実を巡る日本の戦い」の中で、日本帝国に性奴隷として使役された慰安婦女性(と少年)は、戦争における人身売買と性暴力犯罪という、より大きな問題の象徴であるという事を明らかにしようと試みました。

ブルックヘブンのメモリアル(訳注:慰安婦像)は、時代を超越したこの終わりなき戦争の悲劇のシンボルなのです。事実として、第二次世界大戦中、日本帝国は合法的な売春の枠外に、国家が認可し管理した戦時性奴隷システムというユニークなシステムを持っていたのです。

あなた方に聞こえてくる反対意見のほぼ全ては、日本の右翼と嫌韓集団によって仕組まれたものなのです。彼らは人種差別と戦時中の日本の栄光に対する妄想という有毒な化合物に突き動かされているのです。これらのグループとそのスポンサーは、日本の首相と彼の党の政治的基盤でもあるのです。

こういうわけで、あなた方のブルックヘブン市で、日本の外交官たちがホロコースト否定論者のようにコソコソと歴史を否定し恥を晒しているのです。だから注目されるのは韓国ばかりで、オランダ人の母親だったり、ドイツの宣教師だったりフィリピンの農家の娘だったり、台湾の原住民だったり、インドネシアの村人だったり、ベトナムの女学生だったり、タミール人労働者の妻だったり、オーストラリア人の遭難者だったり、はたまた上海で徴発された売春宿のフランス人やイギリス人娼婦が注目されないのです。

何人が慰安婦システムに放り込まれたのか、誰にも分かりません。安全の為に村の大人たちによって提供された者だろうと、自分の子供を飢えさせまいと我が身を犠牲にした者だろうと、路上で拉致された者だろうと、望んで慰安婦になった者はいません。太平洋の島々や中国や西洋人の抑留所での数千にも及ぶ「機会」を計算に入れれば、その数は、20万を軽く超えます

戦地へ「売買」された女性の多くは朝鮮人のようですが、基本的な事実として、日本帝国の陸海軍の若い士官たちは、「慰安所」を設置し「支給品」を徴発する訓練を受けていました。

第二次世界大戦中にアジア(とアジア人)に限定されない、少女と女性たちに対する犯罪の記念碑を設置しようというのは、ブルックヘブン市にとって名誉であるはずです。これは滅多にないことです。ブルックヘブンの皆さんは、日本の右翼集団のレイシズムに屈してはいけません。ホロコースト記念碑に反対する組織に屈してはいけないのと同様に

これは(訳注:日本人)差別ではありません。アメリカ市民の過去から学び、それを称えることがアメリカなのです。

ミンディ・カトラー

アジア・ポリシー・ポイント代表

ワシントンDC

Reporter Newspapers 2017.7.23(原文[2]

「カトラーのやり方は、血の中傷

カトラーは、左派系?の日本人や外国人(非日本人)からもコメント欄で批判されている。その中から一つだけ、ユダヤ系アメリカ人であるスティーブン・ゴードン氏のコメントを紹介する。ゴードンは、人身売買問題を隠れ蓑にする事を思いついたのはカトラーではなくアナベル・パクだと言っている。慰安婦問題に詳しい人物のようである。この指摘は正しいと思う。

カトラー氏は事実に関していい加減で、情に訴える彼女のやり方は説得力がない。

2007年の下院決議のキャンペーンの為に(慰安婦問題を)普遍的な人身売買の話に拡大したのは彼女ではなく、パク氏(訳注:アナベル・パクか)だった。カトラーは自分の反日キャンペーンに夢中で、(マイク)ホンダの計画の役に立たなかった。

アメリカにおいて注目を集めるには、慰安婦詐欺を人身売買と戦時性暴力の防止の為と誤魔化せばいいと理解し、真の意図をカモフラージュしたのはパク氏に外ならなかった。ミンディ・カトラーは、その事実を自分の手柄にしようとしているだけだ。

付け加えるならば、彼女は、G8最大の女性の人権侵害国である共産中国に対する自分の支援と深いつながり伏せている。彼女は、現在の中国の人口統計上の時限爆弾を作った強制堕胎などによる女性虐殺(一人っ子政策)に起因する3千万から4千万の伴侶のいない男の需要を満たす為に、中国の「独身村」に誘拐され性の提供を強制されている数十万人の東南アジアの女性については触れない

最後に、彼女は反ユダヤ主義者らが、バカげた血の中傷の中で使ったのとそっくり同じ手法を慰安婦問題で使っている。この問題はとても良く似ている。「血の中傷」といった多くの反ユダヤキャンペーンは、「キリスト教徒の子供たちの安全を守る為」という建前で、情に訴え嘘を押し通した。

カトラーは、先入観のない学者からはほど遠い年季の入った反日屋で、反ユダヤ主義者の同類だ。アトランタは(訳注:南北戦争の経験から?)、このレイシズムに基づく嘘に騙されることは決してない土地だと私は思っていた。

私は「日本の右翼」から最も遠い存在だ。お蔭様で、私は前世紀と今世紀にユダヤ人に向けられたlashon haraというか中傷を憎むとても進歩的なユダヤ系アメリカ人なのだ。

コメント欄より