2013/09/25

「帝国の慰安婦」 時事



全体像見て早急な解決を=慰安婦めぐる本、論議に一石-韓国

旧日本軍の従軍慰安婦の全体像を知った上で、早急に問題解決を図ろうと呼び掛ける本「帝国の慰安婦」(「根と葉」出版)が韓国で最近出版された。著者の朴裕河世宗大教授は、元慰安婦を「民族の娘」とシンボル化し、日本に国家賠償を求める支援団体を批判、韓国人に植民地の歴史の複雑な事情を直視するよう求めており、慰安婦問題をめぐる論議に一石を投じている。

韓国では、朝鮮人慰安婦が日本軍に強制連行され、「性奴隷」生活を強いられたと考える人が多い。これに対し同書は、日本軍の関与と責任を強調しつつも、「慰安婦の自由を抑圧した主体は日本軍だけでない。人身売買などで募集して軍に引き渡し、管理した(朝鮮や日本の)業者や雇い主こそが直接的に自由を束縛した主体だった」と指摘する。

その上で、「われわれは最初につくられた『常識』ばかりに固執し、それに反する話は『右翼の妄言』と排斥してきた」と強調。「問題解決を目指すなら、朝鮮人慰安婦に関する理解を変える必要がある」と訴えている。

さらに、韓国で主流の支援活動について、「問題解決自体よりも日本政府を圧迫する韓国の力を確認する戦いになっている」と痛烈に批判。ソウルの日本大使館前に建てられた「少女像」に対しても、「韓国に好意的だった日本人にも韓国に背を向けさせ、無関心にさせた」と断じている。

時事 2013.9.25
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